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命令文で示すていねいさ

日常生活では、私たちは文法などに頓着しないで言葉をつかっているのだが、気持ちを伝えるためには、お互いに納得しあった言葉の形を示し合いながら話を進めている。この、文の形のあり方を示すのが文法である。文を組み立てる場合、日本語ならほとんど無意識のうちに文ができるのだが、英語となるとたいていの場合それを意識しながら組み立てることになる。その組み立てを積極的にするために、どのようにしたらよいのかを憶えることが必要になるわけである。それが文法の勉強の必要性である。ところが、文法にあまりこだわるとちょっと困ることが出てくる。なぜかというと、文の形の名称とその文が表す本当の内容がずれているからなのである。たとえば、「命令文」などといった文の形の名称は、その内容を表すわけではなく、表される内容は別だといってよい。私たちには命令文といえば、人に何かを命令する文である。そして「命令」には「目下の者に対して、自分の思うままにさせるよう、言いつけること」(三省堂『明解国語辞典』)とあるように、相手にうむをいわせない態度を感じさせる。
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